ERP講座 第7回

ERPの選び方 その2

前回に引き続き、今回のERP講座では、ERPを選定する際のポイントについて考えてみたいと思います。ERPを選ぶ際のポイントは下記の6つです。

  1. 1. 目的の明確化
  2. 2. 適用範囲の明確化
  3. 3. 適用範囲に対する機能性
  4. 4. 多角的な視点でのコスト
  5. 5. フォロー体制および納期
  6. 6. スキルとパートナーシップ性

今回は、「4:多角的な視点でのコスト」「5:フォロー体制および納期」「6:スキルとパートナーシップ性」について解説していきます。

4. 多角的な視点でのコスト

ERPシステム導入前~導入後にかかるコストを多角的に検討

ERPシステム導入のハードルが低くなったとはいえ、システムごとに価格変動の差が大きく、適正価格を見極めるには多くの情報が必要となります。また、導入するERPシステムによっては、ハードウェア等機器の追加など、インフラの整備を求められる場合もありますので、事前に確認をする必要があります。

もちろん、ERPシステム自体の費用に関しても明確な認識が必要です。費用の検討材料として、ERPシステム自体の買取費用だけでなく、導入前の要件定義など開発費も視野にいれなくてはなりません。つまり、納期までのスケジュールも踏まえた費用を試算すると良いでしょう。

導入後のコストとしてまず考えなくてはならないのが、システムの管理・保守コストです。各種データのバックアップや、定期的なメンテナンス、そして突発的なトラブルへの対応体制などにかかる、いわゆるランニングコストは、効率的なシステム運用への重要なファクターとなります。

実際にERPシステムの運用を始めると、それまで検討しきれなかった問題点や不備、また、新しい要求などが生じることがままあります。それに対する拡張性の有無や、機能追加、カスタマイズ、バージョンアップにかかる費用なども、中長期でのコストを検討する際に必要な情報となります。

ERPシステムの特徴には、現在運用している他のシステムとの連動性が挙げられます。今まで運用していた複数のシステムを一元的に管理し、運用を行うことにより、管理に生じる時間的・人的コストの大幅な削減へと繋がります。

また、ERPシステムで情報の統合を行うため、情報照会等に必要な知識や技術も一元化され、スムーズな運用が可能となります。

5. フォロー体制および納期

導入後のニーズや環境の変化に対応する即時性

ERPシステムは経営に関し多岐に渡る情報を一元的に管理するシステムです。だからこそ、自社を取り巻く内外の要因による業務フローや事業内容の変化、および法改正の対応には迅速に対応できるERPシステムが必要になります。
たとえば、現状で使いやすいパッケージがあったとしても、ニーズや環境の変化に伴うシステムの追加・変更に長時間かかってしまうと、経営に関する意思決定に遅れが生じてしまいます。

ですので、ERPシステムを比較・検討する際には、機能や費用面だけでなく、さまざまなフォロー体制、対応の即時性も視野に入れるべきでしょう。

6. スキルとパートナーシップ性

社内の導入担当と各部門間のパートナーシップを構築

ERPシステム自体の問題ではありませんが、ERPシステムを導入し、各種業務の一元管理や効率化を行う際には、事業部間での協力体制を構築する必要があります。ですので、導入検討段階から関連する事業部の意見を聞き、導入決定後もSE・管理部門間で説明会を開くなどし、自社内外でのフォロー体制や業務フローのすり合わせを行うと良いでしょう。

ERPシステムの導入を決定したあとは、これらフォロー体制の構築期間も視野に入れ、納期を決定することが、スムーズな導入へと繋がります。

ERPシステム導入にあたり部門間での協力体制を作っていくためには、イニシアチブの所在を明確にする必要があります。導入の意思決定、システムを検討する際に誰を基準としたユーザビリティーなのか、また、ERPシステムで一元化した情報の管理を行う部門の設定など、企業内部でのインフラも整備しておくと良いでしょう。

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