ネイティブ広告とは?インフィード広告との違い、6つの種類と主要媒体を完全ガイド
WebサイトやSNSを見ていると、記事や投稿に溶け込むように表示される広告を目にすることが増えていませんか?それが「ネイティブ広告」です。
この記事では、Web広告の専門家が、ネイティブ広告の基本からインフィード広告との違い、具体的な種類、そして成果を出すためのコツまで、図解を交えて分かりやすく解説します。
「広告っぽくない広告」の正体を知り、あなたのビジネスに賢く活用していきましょう。

ネイティブ広告とは?広告に見えない広告の正体
ネイティブ広告とは、一言で言うと「掲載されるメディアのコンテンツとデザインに自然に溶け込む広告」のことです。ユーザーが普段見ている記事や投稿と同じような形式で表示されるため、広告に対する抵抗感を抑え、自然な形で情報を提供できるのが大きな特徴です。
ネイティブ広告の定義と満たすべき3つの条件
ネイティブ広告は、ただコンテンツに似ていれば良いというわけではありません。米国のオンライン広告業界団体であるIAB(Interactive Advertising Bureau)は、ネイティブ広告が満たすべき条件として以下の3つを定義しています。
- 形式(Form)
広告が、掲載メディアの他のコンテンツと同じデザインやフォーマットであること。 - 機能(Function)
広告が、掲載メディアの他のコンテンツと同じように機能すること。(例:クリックすると記事詳細ページに飛ぶ) - 表示(Disclosure)
それが広告であることが、ユーザーに明確に示されていること。(例:「広告」「PR」「プロモーション」などの表記がある)
これらの条件を満たすことで、ユーザー体験を妨げることなく、価値ある情報として広告を届けることができます。
インフィード広告との違いは?関係性を図解で解説
「ネイティブ広告とインフィード広告って何が違うの?」という疑問をよく耳にしますが、結論から言うと、インフィード広告はネイティブ広告の一種です。
ネイティブ広告という大きな枠組みの中に、表示される場所や形式によっていくつかの種類があり、その中で最も代表的なものがインフィード広告です。

インフィード広告は、その名の通り、SNSやニュースアプリなどの「フィード(投稿が時系列で表示される画面)」の中に表示される広告を指します。つまり、すべてのインフィード広告はネイティブ広告ですが、すべてのネイティブ広告がインフィード広告というわけではない、と覚えておきましょう。
ステルスマーケティング(ステマ)との決定的な違い
ネイティブ広告はコンテンツに溶け込むため、「ステマと同じでは?」と心配される方もいるかもしれません。しかし、両者には決定的な違いがあります。
それは、「広告であることを明記しているかどうか」です。
ネイティブ広告は、必ず「広告」「PR」「プロモーション」といった表記があり、ユーザーが広告であると認識できるようになっています。一方、ステマは広告であることを隠して、あたかも中立的な第三者の感想や口コミであるかのように見せかける行為です。
ステマは消費者を欺く行為であり、景品表示法で禁止されています。広告表記をしっかり行うことが、ネイティブ広告とステマを分ける重要なポイントです。
ネイティブ広告の代表的な6つの種類と具体例
ネイティブ広告には、インフィード広告以外にもいくつかの種類があります。ここでは代表的な6つの種類を、具体例とともに見ていきましょう。
①インフィード型(SNSやニュースアプリのフィードに表示)
ユーザーの投稿や記事の間に、同じ形式で表示される広告です。SNSのタイムラインやニュースアプリの記事一覧でよく見られます。
具体例
- X(旧Twitter)のプロモツイート
- FacebookやInstagramのフィード広告
- SmartNewsやGunosyの記事の合間に表示される広告
②ペイドサーチ型(検索結果に表示)
GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、ユーザーが検索したキーワードに関連して検索結果の上部や下部に表示される広告です。「リスティング広告」とも呼ばれます。
具体例
- Google検索広告
- Yahoo!検索広告
③レコメンドウィジェット型(「おすすめ記事」欄に表示)
Webサイトの記事下やサイドバーにある「おすすめ記事」「関連記事」といったレコメンド欄に、他の記事に混ざって表示される広告です。
具体例
- OutbrainやTaboolaなどのプラットフォームを通じて配信される広告
④プロモートリスティング型(ECサイトの商品一覧に表示)
Amazonや楽天市場などのECサイトで、特定の商品を検索した際に、通常の商品一覧の中に溶け込む形で表示される広告です。
具体例
- Amazonのスポンサープロダクト広告
- 楽天市場の検索連動型広告(RPP広告)
⑤ネイティブ要素のあるインアド型(記事外の広告枠にコンテンツと関連性の高い広告を表示)
Webサイトの記事本文の外にある広告枠に、そのページの内容と関連性の高い広告を配信する形式です。IABの定義では、これもネイティブ広告の一種とされています。
具体例
- 記事の内容に合わせた商品やサービスの広告
⑥カスタム型(LINE NEWS TOP ADなど)
上記5つのいずれにも分類されない、媒体独自のフォーマットで提供されるネイティブ広告です。
具体例
- LINE NEWSのトップページに大きく表示される「LINE NEWS TOP AD」
なぜ今ネイティブ広告が重要?メリット・デメリットを解説
多くの企業がネイティブ広告に注目するのには理由があります。ここでは、そのメリットと、押さえておくべきデメリットを解説します。
ネイティブ広告の3つのメリット
ユーザーの体験を邪魔せず、不快感を与えにくい
ネイティブ広告は、コンテンツの一部として自然に表示されるため、ユーザーのサイト閲覧体験を妨げにくいという大きなメリットがあります。突然表示されるポップアップ広告や、画面を大きく覆うバナー広告に比べて、広告に対する嫌悪感やストレスを与えにくいのです。
「広告疲れ」した潜在層にもアプローチできる
インターネット上にあふれる広告にうんざりし、無意識にバナー広告などを無視してしまう「バナーブラインドネス」と呼ばれる現象が起きています。ネイティブ広告は、こうした「広告疲れ」を起こしているユーザーにも、有益なコンテンツとして情報を届けられる可能性があります。まだ自社の商品やサービスを知らない潜在層へのアプローチに非常に有効です。
有益なコンテンツはSNSなどで拡散されやすい
広告の内容がユーザーにとって本当に役立つ情報やおもしろいコンテンツであれば、SNSなどで自然にシェアされ、情報が拡散していく可能性があります。いわゆる「バズ」が起これば、広告費以上の認知拡大効果が期待できます。
押さえておくべき2つのデメリット
コンテンツ制作に時間とコストがかかる
ネイティブ広告は、単に広告バナーを作るだけでは完結しません。広告をクリックした先のランディングページ(LP)にも、ユーザーの期待に応える質の高いコンテンツを用意する必要があります。そのため、通常のバナー広告に比べて、コンテンツの企画や制作に時間とコストがかかる傾向があります。
成果が出るまでに時間がかかる場合がある
ネイティブ広告は、すぐに商品購入や問い合わせにつながる「刈り取り型」の広告というよりは、まずユーザーに有益な情報を提供して興味を持ってもらう「認知・育成型」の広告です。そのため、コンバージョンなどの直接的な成果が出るまでに、ある程度の時間がかかることを理解しておく必要があります。
主要なインフィード広告(ネイティブ広告)の配信媒体7選
ここでは、ネイティブ広告(とくにインフィード広告)を配信できる主要な媒体をカテゴリ別に紹介します。
| カテゴリ | 媒体名 | 特徴 |
|---|---|---|
| SNS系 | Facebook, Instagram | 詳細なターゲティングが可能。実名登録制のためビジネス向けの広告にも強い。 |
| SNS系 | X (旧Twitter) | リアルタイム性と拡散力が高い。若年層からビジネス層まで幅広いユーザーがいる。 |
| SNS系 | LINE | 日本の幅広い年齢層にリーチできる。LINE NEWSやLINE VOOMなどに配信可能。 |
| ニュース・情報系 | SmartNews | 30〜50代の男性ユーザーが中心。情報感度の高い層にアプローチできる。 |
| ニュース・情報系 | Gunosy | 若年層からビジネス層まで幅広い。ユーザーの興味関心に合わせた配信が得意。 |
| ディスプレイネットワーク | Yahoo!広告 | 日本最大級のポータルサイトYahoo! JAPANの関連サービスに幅広く配信できる。 |
| ディスプレイネットワーク | Google広告 | YouTubeやGmail、その他多くの提携サイトに配信でき、リーチ力が非常に高い。 |
ネイティブ広告で成果を出すための5つのコツ
ただ広告を配信するだけでは、なかなか成果にはつながりません。ここでは、ネイティブ広告の効果を最大化するための5つのコツを紹介します。

ターゲットの「知りたい」に応えるクリエイティブを作る
最も重要なのは、ターゲットユーザーが何に悩み、どんな情報を求めているかを深く理解することです。その上で、「この記事を読めば悩みが解決しそう」「もっと詳しく知りたい」と思わせるような、ユーザーの興味を惹きつける見出しや画像を作成しましょう。
遷移先の記事LP(ランディングページ)で期待感を裏切らない
せっかく広告をクリックしてもらっても、遷移先のLPの内容が薄かったり、広告の内容と異なっていたりすると、ユーザーはすぐに離脱してしまいます。広告クリエイティブとLPの内容に一貫性を持たせ、ユーザーの期待を裏切らない丁寧なコンテンツを用意することが不可欠です。
媒体の特性に合わせてクリエイティブを最適化する
FacebookとX、SmartNewsでは、ユーザー層や利用シーンが異なります。それぞれの媒体の特性やフォーマットを理解し、見出しの文字数や画像のトーン&マナーなどを最適化することで、広告効果は大きく変わります。
複数のクリエイティブパターンでABテストを繰り返す
「これが正解」というクリエイティブは存在しません。見出しや画像を複数パターン用意し、ABテストを繰り返しながら、どの組み合わせが最もクリック率やコンバージョン率が高いのかを検証していく作業が、成果を出すための近道です。
データに基づき競合の成功パターンを分析する
闇雲にテストを繰り返すのではなく、データに基づいて戦略を立てることが成功の鍵です。競合他社がどのような広告クリエイティブで、どのようなターゲットにアプローチして成功しているのかを分析することで、自社のクリエイティブ作成のヒントを得られます。専門の分析ツールを活用すれば、こうした競合調査を効率的に行うことができます。
ネイティブ広告に関するよくある質問(Q&A)
最後に、ネイティブ広告に関してよく寄せられる質問にお答えします。
- Q. 記事広告との違いは何ですか?
- A. 掲載される場所と形式が異なります。
記事広告は、特定のメディアの編集部が制作し、そのメディア内の「一つの記事」として掲載される広告です。一方、ネイティブ広告は、広告主が制作した広告を、さまざまなメディアの「広告枠」に配信する仕組みです。 - Q. 費用はどれくらいかかりますか?
- A. 媒体や課金形式によって大きく異なります。
クリックされるごとに費用が発生する「クリック課金(CPC)」や、表示されるごとに費用が発生する「インプレッション課金(CPM)」などがあります。少額から始められる媒体もあれば、最低出稿金額が数十万円からという媒体もあります。自社の予算や目的に合わせて選ぶことが重要です。 - Q. BtoB商材でも活用できますか?
- A. はい、BtoB商材でも非常に有効です。
とくに、役職や業種などでターゲティングできるFacebook広告や、ビジネス系の情報サイトへの配信は、決裁権を持つ担当者に直接アプローチできる可能性があります。課題解決のノウハウを提供するようなコンテンツとの相性が良いです。
まとめ:データ分析でネイティブ広告の効果を最大化しよう
この記事では、ネイティブ広告の基本から種類、メリット・デメリット、そして成果を出すためのコツまでを解説しました。
ネイティブ広告は、ユーザーの体験を損なうことなく、自然な形で情報を届けられる非常に有効なマーケティング手法です。しかし、その効果を最大化するためには、感覚だけに頼るのではなく、データに基づいた戦略的なアプローチが欠かせません。
- ターゲットユーザーはどんな情報を求めているのか?
- 競合はどのような広告で成果を出しているのか?
- どの媒体が自社のターゲットに最も響くのか?
こうした分析を徹底的に行うことが、成功への鍵となります。
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