記事の筆者
山岸 渚株式会社オロ Semrushチーム
オロに新卒入社後、クラウドERP「ZAC」のエンジニアや導入支援コンサルタントなどを経験し2021年Semrushのカスタマーサクセスチームへ異動。現在はSemrushを活用しての顧客の課題解決や提案を行う。
オロに新卒入社後、クラウドERP「ZAC」のエンジニアや導入支援コンサルタントなどを経験し2021年Semrushのカスタマーサクセスチームへ異動。現在はSemrushを活用しての顧客の課題解決や提案を行う。
SEOキーワードとは、SEO(検索エンジン最適化)対策を考える際に設定する単語や語句のことです。このSEOキーワードを中心に、SEO対策は考えられていきます。
しかし、SEOキーワードはどんな単語でも大丈夫というわけではありません。
むしろ、最初のSEOキーワード次第でSEO対策にかかるコストやSEO対策の種類なども変わってくるため、どんな単語をSEOキーワードに選ぶのかは非常に重要です。
また、SEO対策におけるキーワードは最初に設定するSEOキーワードだけではなく、他にもさまざまな種類があるため、そのうちのいくつかを解説いたします。
ひと口にキーワードと言っても、ありとあらゆる単語が存在します。キーワードは検索ボリュームの大きさによって、ビッグキーワード・ミドルキーワード・ロングテールキーワードの3種類に分けることができます。
ビッグキーワードとは、Googleなどの検索エンジンにおける月ごとの検索回数が1万〜数万回を超えるような検索ボリュームが大きいキーワードのことです。
ビッグキーワードを最初のSEOキーワードに設定すると、検索ボリュームが大きいため、サイトが検索結果の上位に表示されるとユーザー訪問者数が激増するなど、高い集客効果を期待できるというメリットもありますが、検索ボリュームが大きい分、競合サイトも多く、検索結果の上位を目指すのは難しいというデメリットもあります。
ミドルキーワードとは、Googleなどの検索エンジンにおける月ごとの検索回数が数千回程度に収まるような、検索ボリュームの大きさが中くらいのキーワードのことです。
簡単に言うと、ミドルキーワードの検索ボリュームは、ビッグキーワードとロングテールキーワードの中間くらいであり、検索ボリュームがビッグキーワードほど大きくありません。SEOキーワードに設定してもビッグキーワードよりは検索結果の上位表示を狙える可能性があります。
しかし、ビッグキーワードをSEOキーワードに設定しても、検索上位に表示された時ほどの激的な集客効果は見込めません。競合サイトの少なさか、上位表示されたときの高い集客率か二者択一ということです。
ロングテールキーワードとは、例えば「SEO キーワード 入れ方」のように、3つ以上の単語を組み合わせて検索したときのキーワードであり、同時にGoogleなどの検索エンジンにおける月ごとの検索回数が数百回程度しかないような、検索ボリュームが小さいキーワードのことでもあります。
また、単語を組み合わせずに検索しても月平均の検索ボリュームが数百程度しかないキーワードは、スモールキーワードやニッチキーワードなどと呼ばれています。いずれも検索ボリュームが小さいことから競合サイトが少なく、検索結果で上位表示させやすいことが特徴です。
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ここまでSEOに関するキーワードについて解説しました。最初に説明した通り、そもそもキーワードとは、サイトの運営者・管理者側が検索ボリュームなどを参考にして設定する単語や語句のことです。
その一方で、サイトの運営者・管理者側ではなく、ユーザーが検索エンジンに入力する単語や語句のことは、「検索クエリ」といいます。
つまり、ユーザーが調べ物などをする際に検索エンジンに入力する言葉が検索クエリであり、そういった検索クエリや検索ボリュームを想定した会社側が設定するのがキーワードであるため、キーワードと検索クエリを同一視しないように注意しましょう。
SEOキーワードの適切な選び方とは
先述したように、SEO対策の元となっているSEOキーワードの設定は非常に重要です。
では、そんな重要なSEOキーワードは、どのようにして選び出せばいいのでしょうか。
SEO対策を行うということが決まった後からキーワードを選び出すまで、キーワードを選ぶ前の一連の流れについて解説いたします。
SEO対策を行うにあたって、まずすべきことはキーワード選びではなく、どういったユーザー層に向けてコンテンツを作るのかというターゲットの設定です。
ターゲット像を明確にしないままコンテンツを作成すると、どんな人が必要としているのかわからないコンテンツとなってしまい、ユーザーから求められないと検索結果の順位も下がる結果となってしまいます。
そのため、どういったターゲット層に向けたコンテンツを作るのかを決めてから、キーワードを選ぶようにしましょう。
どんなターゲット層に向けたコンテンツを作るのかを決めた後は、ユーザーが求めている内容かつ自社サイトとの関連性が強いキーワードをメインキーワードとして選びます。
しかし、どれだけ自社サイトとの関連性が高いキーワードでも、ニッチ過ぎる単語などをメインキーワードに設定してしまうと、ユーザーから必要とされないコンテンツになってしまいかねません。
そのため、メインキーワードは自社との関連性が強く、なおかつ検索ボリュームが大きい単語を選んだ方がいいでしょう。
そして、メインキーワードを何にするのかを決めた後は、そのメインキーワードで検索しようとした際にどんなサジェストキーワードが表示されるのかを確認します。
メインキーワードとして選んだ単語にどんなサジェストキーワードがあるのかを確認した後は、ラッコキーワードやGoogleキーワードプランナーなどの分析ツールを使い、複数あるサジェストキーワードや関連キーワードの中から検索ボリュームの大きいキーワードを探します。
しかし、検索ボリュームは大きければ大きいほど良いというものではありません。むしろ検索ボリュームが大きすぎると、競合サイトが多くなってしまうため注意が必要です。
検索ボリュームがかなり大きいキーワードを使ったコンテンツでも、自社のWEBサイトが検索結果の上位に表示されるのであれば問題ありません。そうでない場合は、競合サイトを避けるためにも、検索ボリュームが中くらいのキーワードを選ぶようにしましょう。
最後に、これまでに確認したキーワード群の中から、SEOキーワードとして設定するキーワードを選びますが、これは自社のWEBサイトが目標としていることやユーザーの需要、競合サイトの有無などを考慮した上での選択です。
一度選んだSEOキーワードであっても、見直した結果選び直しになるということもあります。何度も見直しやブラッシュアップを重ね、最後には検索結果の上位に表示されるようなコンテンツのSEOキーワードを選ぶことができるよう努めましょう。
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SEOキーワードは、ただひたすらにサイトの中でたくさん使用すればいいというものではありません。本文には本文の、見出しには見出しの、それぞれキーワードの適した数が定められています。
そのため、むやみにSEOキーワードを乱用すればいいというものではなく、適切な使い方を遵守することが重要なのです。
見出しや本文におけるSEOキーワードの適切な使い方とはどういったものなのか、解説します。
SEOキーワードはなるべく多くの見出しに含ませるべきですが、全ての見出しに含ませればいいのかと言うと、そうではありません。
中には、全ての見出しにSEOキーワードを盛り込むべきという意見もありますが、そうやって無理やり中見出しにSEOキーワードを含ませようとすると、見出しが不自然になったり、かえって読みにくくなってしまったりする恐れがあります。
そのため、SEO対策では、見出しの全てとまではいかなくとも、中見出しの半分以上くらいにSEOキーワードを含ませるくらいのつもりで見出しを作るようにしましょう。
本文において重要なことは、SEOキーワードを無理に詰め込むことではありません。文章は読みやすく、わかりやすい内容にしたまま、自然な程度にキーワードを本文に含める必要があります。
また、本文におけるキーワードの使用率は3〜5%程度に収まるようにすべきという意見もありますが、重要なことは、本文においてキーワードの存在が不自然にならないようにすることです。キーワードの使用率などよりも、本文の自然さや読みやすさの方を重視して本文を作成するようにしましょう。
メタディスクリプションとは、検索結果画面でタイトルの下に併記されている説明文のことです。
メタディスクリプションはあくまでユーザーのために表示されている説明文であるため、SEOキーワードを含めても直接的なSEO対策の効果はないと言われています。
しかし、検索結果画面から訪れたユーザーにとっては、メタディスクリプションの内容が最初に目に入ります。検索結果画面からやってくるユーザーを増やすためという意味では、メタディスクリプションにSEOキーワードを含めておくことは、必要はなくとも意味があるといえるでしょう。
タイトルや見出し、本文でSEOキーワードを数多く使用するのはSEO対策のためですが、キーワードの量を多くし過ぎると、かえって逆効果になってしまう場合もあります。
他にも、SEO対策の外注では、SEOキーワードを選んだ後もするべきことがあるなど、SEOキーワード選定における注意事項について解説します。
SEO対策の観点から、見出しや本文にSEOキーワードを盛り込むことは重要といえますが、キーワードには適した数があり、多ければ多いほど良いというわけではありません。
本文の読みやすさなども考えずにSEOキーワードを盛り込み過ぎると、検索エンジンからスパムサイトであると認識され、ペナルティを与えられかねません。
同一サイト内で同じキーワードを詰め込みすぎると、場合によってはGoogle側からペナルティを課されることがあります。
そうなると、検索結果の上位表示どころか、検索順位が下がったり、検索結果に表示されなくなったりしてしまいます。SEO対策を行う際は、本文や見出しの読みやすさや自然さを優先し、キーワードを詰め込み過ぎないよう注意しましょう。
依頼者側は、SEOキーワードを選んだ後は全て外注先に丸投げしておけばいいということではありません。コンテンツ作りを進めていくとキーワードが枯渇していくため、定期的にキーワードの再確認を行う必要があります。
また、検索順位は常に一定ではなく、数ヶ月おきに検索順位を確認することが重要です。検索順位が上がっていればSEO対策の効果を確認できます。また上がっていなかったり、下がっていたりすれば、コンテンツの内容やキーワードを見直さす必要があるかもしれません。
このように、SEO対策は、SEOキーワードを選んだ後は何もしなくてもいいということではなく、外注先と連絡を取り合い、より良いコンテンツ作りを目指していくようにしましょう。
>「Semrush」競合調査・キーワード調査・効果検証までSEO改善がこれ一つで!
ここまで、SEOキーワードの選び方や本文への入れ方などについて解説してきました。キーワード選定の際、どのサイトが役に立つのかということを知っておくと、作業がはかどるようになります。
今回はSEO対策で使われることの多い、便利な無料ツールについて解説いたします。
ラッコキーワードとは、1つのキーワードで検索するとき同時に検索されているサジェストキーワードについて調べることができるサイトです。
また、1つのキーワードで調べた際、「Yahoo!知恵袋」や「教えて!goo」などのQ&Aサイト内における、そのキーワード関連の質疑応答まで表示されるようになっているため、サジェストキーワードだけではなく、ユーザーのニーズに関する情報まで確認することができます。
Googleキーワードプランナーとは、キーワードの検索ボリュームを確認する際に無料で使える、Googleの公式ツールです。
Googleキーワードプランナーでは、月ごとの平均検索ボリュームなどを確認することもできるため、検索ボリュームの大きいサジェストキーワードや関連キーワードを調べ、SEO対策に役立てることができます。
「Semrush」のキーワード調査機能「Keyword Magic Tool」は日本国内の3.9億という圧倒的なキーワードデータを持つ有料ツールです(月額$119.95~)。前述の、Googleキーワードプランナー、ラッコキーワードといった無料ツールと比較するとキーワードデータ量の違いに驚かされます。
また「Semrush」は、キーワード選定機能以外にもSEO調査や広告分析、SNS競合対策などが可能なオールインワン競合分析ツールです。世界で1000万ユーザーが利用しており、Web集客をする上で必要な機能が備わっています。
SEOキーワードは、検索ボリュームの大きさによって3種類に分けることができます。そのためSEO対策を行う際はその3種類の違いを理解した上で、SEOキーワードを選ぶことが重要です。
また、見出しや本文におけるSEOキーワードは多ければ多いほど良いというものではなく、むしろ過剰に詰め込みすぎるとペナルティとなり、検索順位を下げる結果になりかねません。
さらには、SEOキーワードを選ぶ際に重要な情報は、ユーザーのニーズ、キーワードの月間検索ボリューム、トレンド、SEOのキーワード難易度などは欠かせません。
「Semrush」は、競合サイト分析、ターゲットキーワードの発見、検索表示順位計測、テクニカルSEOエラーの検出、被リンク調査などSEO対策を行うために必要な機能が一つになったSEOオールインワンツールです。無料トライアルも可能なので、ぜひ、一度お試しくださいませ。
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