記事の筆者
SEMLabo.編集部株式会社オロ Semrushチーム
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それでは実際に、ビッグキーワードとロングテールキーワードの例を見ていきましょう。以下は、検索ボリュームの多いビッグキーワードです。
● コーヒー
● コーヒー メーカー
● コーヒー 豆
この例を見ても、ビッグキーワードは1〜2つの単語で構成され、検索意図を把握しにくい特徴があると分かるのではないでしょうか。
以下がロングテールキーワードの例です。
● コーヒー グレープフルーツ
● コーヒー ルワンダ 特徴
● コーヒー 冷蔵庫 何日
ロングテールキーワードは2〜3語で構成されることが多いため、検索意図が分かりやすいです。
ロングテールキーワード対策をするメリットは、以下の4つです。
それぞれのメリットについて解説します。
ロングテールキーワードは、競合が少ないため、上位表示を狙いやすいキーワードです。
例えば、ビッグキーワード「コーヒー」で検索すると、約3億1千万もの検索結果ページが表示されます。3億ページの中から、トップ10にランクインするのは簡単ではありません。
一方、ロングテールキーワードの「コーヒー グレープフルーツ」なら、検索結果ページは約790万ページのみです。3億ページと戦うのは難しくとも、790万ページとなら勝機は十分にあります。
また、ドメインランクの高いサイトは、ビッグキーワードとミドルキーワードを中心に対策します。一方、ロングテールキーワードにおける競合サイトは、ドメインランクの弱いサイトが多いため、上位表示の難易度は低いです。
ロングテールキーワードは、複数の単語を掛け合わせた具体性の高い検索ワードのため、ユーザーニーズを把握しやすいです。例えば、「コーヒー 冷蔵庫 何日」の検索意図はどのようなものでしょうか。
多くの方が「冷蔵庫でのコーヒーの保存期間」と回答するはずです。実際に「コーヒー 冷蔵庫 何日」で検索すると、保存期間や保存方法、作り置きの方法などについて言及しているサイトが表示されます。
ロングテールキーワードは具体性が高いからこそ、検索意図を把握しやすく、比較的簡単にユーザーニーズを満たせるコンテンツ作成ができます。また、5,000文字を超えるコンテンツは不要なため、記事作成にかかるコストも低いです。
ロングテールキーワードは、ユーザーの検索意図を把握しやすいからこそ、高いコンバージョン率を見込めます。
例えば、ECのコーヒーショップを運用しているなら、ロングテールキーワード「コーヒー グレープフルーツ」の記事を作成します。ユーザーは、グレープフルーツを使ったコーヒーレシピを探していると推測できるため、最後にグレープフルーツと合うコーヒー豆を紹介するといいでしょう。
コンテンツマーケティングの目的が、購入や売り上げなどの顧客行動を引き起こすことだからこそ、ロングテールキーワードの重要性は高いです。
Google広告の運用においても、ロングテールキーワード対策をするメリットがあります。
検索ボリュームの多いキーワードは、多くの競合が入札しているため、クリック単価が高いです。一方、検索ボリュームが少なく、ターゲットを絞ったロングテールキーワードなら、クリック単価を抑えながらコンバージョン率を高められます。
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多くのメリットをもたらすロングテールキーワードですが、使い方を誤ると、期待した成果が得られなくなるため注意が必要です。ここでは、ロングテールキーワードの3つのデメリットを解説します。
1.検索ボリュームが小さいため、大きな流入数は見込めない
2.多くの記事数が必要となる
3.コンテンツのテーマが重複しやすい
ロングテールキーワードは、検索ボリュームが少ないため、上位表示できたとしても、大きな流入は見込めません。アメリカのデジタル市場調査会社SISTRIXが8000万以上のキーワードと数十億の検索結果を分析した調査によれば、1位サイトの平均クリック率は28.5%です。
※参考:SISTRIX社 CTR調査
ロングテールキーワードの流入数は少ない性質上、コンバージョンや収益などの目標を達成するためには、多くのコンテンツで上位表示を達成しなければいけません。そのため、ロングテールキーワード対策では、多くの記事を作る必要があります。
長期的なサイト運営になるため、定期的にコンテンツ発信できる環境を構築しましょう。また、ある程度ドメインが育ったら、ビッグ・ミドルキーワードへの対策へ移るのもおすすめです。
ロングテールキーワードの単語の掛け合わせによっては、同じテーマを扱うキーワードになる可能性があります。例えば、「コーヒー ゼリー レシピ」と「コーヒー ゼリー 作り方」だと、コンテンツ内容が重複するでしょう。
重複コンテンツは、ユーザー体験の低下を招きます。テーマが重複しないようにキーワード選定をし、重複コンテンツが生じた場合は、記事統合をして301リダイレクトを設定などの対処をしましょう。
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ここからは、ロングテールキーワードの選定手順を解説します。
STEP1. コンテンツのテーマを理解する
STEP2.軸となるビックキーワードを決める
STEP3.ミドル・ロングキーワードを洗い出す
STEP4.キーワードごとの検索ボリュームを調査する
まずはサイトのテーマを決めます。コンテンツマーケティングは、自社の成長につながる顧客の行動促進を目的としているため、自社ビジネスと関連するサイトテーマを決めましょう。
例えば、コーヒーショップ運営企業が「マーケティング」をテーマにしても、売り上げにはつながりません。ビジネス上の目標達成に貢献するテーマを選びましょう。
ロングテールキーワードは、基本的にビッグ・ミドルキーワード+複数単語で構成されます。
まずはサイトテーマから、軸となる複数のビッグキーワードを決めましょう。ビッグ・ミドルキーワードもまた、自社ビジネスと関連性の高いものを選びます。
例えば、マーケティング支援企業なら、下記構成が考えられます。
【サイトテーマ】
● マーケティング
【ビッグ・ミドルキーワード】
● SNSマーケティング
● SEO
● メールマーケティング
● カスタマーサクセス
ビッグ・ミドルキーワードと他の単語を掛け合わせて、ロングテールキーワード候補を洗い出します。方法はいくつかありますが、最も基本的な方法はGoogleのサジェストキーワードを利用する方法です。
検索欄にビッグ・ミドルキーワードを入力し、表示されたキーワードを確認します。
また、関連キーワードを入力して、さらに細かなキーワードを確認するのも有効です。
キーワード調査ツールを使えば、効率よく関連キーワードを抽出できます。
その他
・顧客や営業・カスタマーサクセスなどの顧客接点を持つ部署にインタビュー
・SNSやYahoo!知恵袋、口コミサイトなどでビッグキーワードで検索
などもツールでは特定できないユーザーのニッチなニーズや悩みがの調査として、有効なロングテールキーワードの発見につなげられます。
「ロングテールキーワード=2〜3語の複合キーワード」と誤解されがちですが、実はそうではありません。ロングテールキーワードとは、検索ボリューム1,000未満の検索ワードのことです。つまり、2~3語で構成されるロングテールキーワードがあれば、1語のみのロングテールキーワードもあります。
例えば、「コーヒー メーカー おしゃれ」は3語を掛け合わせた検索ワードですが、Googleキーワードプランナーで調査したところ、検索ボリューム5万のビッグキーワードと判明しました。一方、「コーヒーポッド」は単一ワードでありながらも、検索ボリューム1,000未満のロングテールキーワードです。
単語数でキーワードの種類を判別すると、SEO施策の混乱の原因となります。必ず検索ボリューム調査をして、正確にロングテールキーワードを特定するようにしましょう。
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トピッククラスターとは、戦略的にコンテンツをまとめ、各コンテンツのSEO評価を高める手法であり、コンテンツマーケティングに強みを持つHubSpot社が提唱しました。
トピッククラスターは、以下3つの要素で構成されます。
ページ名 | 役割 | キーワード種類 | キーワード例 |
ピラーページ | まとめ記事 | ミドルキーワード | SEO対策 |
クラスターコンテンツ | 個別記事 | ロングテールキーワード | SEO対策 やり方 SEO対策 費用 SEO対策 キーワード選定 |
内部リンク | ピラーページとクラスターコンテンツをつなげる | ー | ー |
ミドルキーワードで上位表示をするためには、ユーザーニーズを網羅的にまとめなければいけません。例えば、「SEO対策」で検索したユーザーニーズには、以下のようなものがあるでしょう。
● SEO対策のやり方を知りたい
● SEO対策にかかる費用が知りたい
● キーワード選定のやり方を知りたい
ミドルキーワードのユーザーニーズは広範囲に及ぶため、全てのニーズに応えようとすると、ユーザービリティの悪い長文記事となります。そこでトピッククラスター戦略を用い、ピラーページで各トピックを広く浅く解説し、詳細は内部リンクで設置したクラスターコンテンツで展開します。
トピッククラスターとロングテールキーワードの相性は良いです。ロングテールキーワードで上位表示できれば、クラスターコンテンツからピラーページへ読者を誘導し、ミドルキーワードで上位表示を狙いやすくなります。
ロングテールキーワードを狙う方は、ぜひトピッククラスター戦略の実施を検討してみてください。
ロングテールキーワードとは、検索ボリュームが1万未満の競合数が少ないキーワードでした。ロングテールキーワード対策をすることで、中小規模のサイトでも上位表示や高いコンバージョンを見込めます。
また、トピッククラスターモデルに取り組めば、ロングテールキーワード対策により、ミドルキーワードでの上位表示も狙えるのです。被リンク数や記事数が少ない場合は、まずはロングテールキーワードでの上位表示を狙い、サイトが育った段階でビッグ・ミドルキーワードを狙っていきましょう。
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