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実践的事業計画書の作り方と利用方法 第1回
ステップ0 ~何のために事業計画書を作るのか
事業計画書を作成するにあたっては、「何のために事業計画書」を作成するのか目的を再度明確にしましょう。良い事業計画「書」のポイントは一読了解、読者の共感を呼ぶことです。事業計画ならば単なる数字の羅列でもかまいませんが、事業計画「書」ですから、「書」を作る目的があり、想定される読者がいるはずです。読ませたい読者の関心事に答えるよう事業計画書を作成していきます。
| 作成目的 | 読者 | 主な関心事 | 着眼点 |
|---|---|---|---|
| 資金調達(借入等) | 金融機関 | 安定的に借入金が返済できるか | キャッシュフロー 債務償還年数 |
| 資本調達(資本) | VC・投資家 | 投資が基準のリターンを伴って回収できるか | 成長性、実現可能性 |
| 経営改善 | 経営者自身・社員 債権者 |
どのように課題を解決するか 経営改善がなされ、債権が無事回収できるか |
戦略(行動指針) 改善方策 キャッシュフロー |
ステップ1 ~まず初めにやるべきこと(SWOT分析)
事業計画書を作るにあたってまず初めにやるべきことは、「市場(競合・顧客)を知り、自社を知る」ことです(敵を知り、己を知れば百戦危うからず~孫子)。すなわち、市場(競合・顧客)環境を「機会(Opportunity)と脅威(Threat)」、自社の資源(リソース等)の状況を「強み(Strength)・弱み(Weakness)」に分類し、戦略立案の基礎とするSWOT分析を行います。
定番のSWOT分析の手法では、外部環境をライフスタイル、人口動向、国際情勢、景気、金利、為替、技術革新などのマクロ環境と市場、顧客、競争相手などのミクロ環境に区分し、それぞれの変化が中長期的に自社の成長の機会(O)となるのか、脅威(T)となるのか、またその環境変化に対応するための自社の強み(S)・弱み(W)をブレーンストーミング等で整理してゆきます。
自社の強み(S)を活かし機会(O)をとらえ、脅威(T)と弱み(W)に対策を打つ戦略を上手に記述することが、事業計画書の読み手に説得力を与えることになります。
| 分類 | 機会(O)と脅威(T) |
|---|---|
| マクロ環境 | 国際情勢、法規制、政治動向、社会動向(人口動向、ライフスタイル等)、景気、金利、技術革新動向etc |
| ミクロ環境 | 市場規模・成長性、ユーザーニーズ、競争相手の戦略・行動、新規参入・撤退etc |
| 強み(S)と弱み(W) |
|---|
| 商品(サービス)、販売・マーケティング、人材、組織風土・企業文化、生産・設備、技術・ノウハウ、財務etc |
| 内部環境 | 強み | 弱み |
|---|---|---|
| 外部環境 | 機会 | 脅威 |
しかし、企画部等の専門部署がなく情報収集・分析力に乏しい中小企業においては、外部環境分析が平面的になりやすく、なかなか説得力のあるSWOT分析を行うことが容易ではありません。そこで、戦略立案のための分析としては、自社の分析を出発点とし経営課題を抽出し、得意先別・商品別の分析等から市場に肉薄し戦略を立てるというより実践的な簡易SWOT分析をお勧めします。
次回コラムではSWOT分析の詳細な手順をご紹介します
さて、次回コラムでは、前項のSWOT分析のより詳細な手順をご紹介します。
実践的なSWOT分析の手順
(1) 過去の財務諸表を分析する
(2) 商品ライフサイクルと競争ポジションを仮定する
(3) 自社の資源(リソース等)を分析する
(4) SWOT分析一覧表に取りまとめ
自社の強みを活かし機会をとらえ、脅威と弱みに対策を打つため、中小企業にとって「使える」SWOT分析の作成方法をご紹介いたします。ぜひご期待ください。
INDEX : 実践的事業計画書の作り方と利用方法
- 実践的事業計画書の作り方と利用方法 第1回
- 実践的事業計画書の作り方と利用方法 第2回
- 実践的事業計画書の作り方と利用方法 第3回
表 順一
朝日ビジネスソリューション株式会社
朝日ビジネスソリューション株式会社 マネージャー 公認会計士











