二重入力から脱却するには?情報分散を解消したERP導入事例3選
「営業が登録した案件情報を、管理部門が別途入力している」
「部門ごとに異なるツールで管理しており、最新情報の確認に時間がかかる」
このような二重入力・重複入力は、入力作業の負担だけでなく、転記ミスや情報の分散、業務の属人化を招く原因になります。
特に、案件単位で業務を進めるプロジェクト型ビジネスでは、営業・現場・管理部門など複数の担当者が関わります。そのため、各部門が個別に情報を管理していると、同じ内容を何度も入力する状況が発生しやすくなります。
二重入力を解消するためには、必要な情報を一元管理し、一度入力したデータを各業務で活用できる仕組みづくりが重要です。
本記事では、ERP「ZAC」の導入によって、二重入力や転記作業の削減を実現した企業事例を3つご紹介します。
なぜ二重入力は発生するのか?
二重入力とは、同じ内容のデータを複数のシステムやExcelなどへ重複して入力する作業のことです。
例えば、以下のようなケースがあります。
- 営業担当者が登録した案件情報を、管理部門が別システムへ入力する
- 現場が入力した作業時間を、経理担当者がExcelへ転記する
- 請求処理のために、販売管理システムと会計システムへ同じ情報を登録する
一度入力した情報を再度入力する作業は、一見すると単純な作業に見えます。しかし、日々発生することで担当者の負担となるほか、転記ミスのリスクが上がり、追加で入力漏れがないかのチェックが必要になるなど、企業全体の生産性低下につながります。
部門ごとの個別管理が二重入力を生む原因に
二重入力が発生する大きな原因のひとつが、部門ごとに異なる方法で情報を管理していることです。
例えば、
- 営業部門:案件管理ツール
- 現場部門:Excelや勤怠ツール
- 管理部門:販売管理システム
のように、それぞれが業務に合わせたツールを利用しているケースがあります。
しかし、部門をまたいで業務を進める場合、それぞれのツール間で情報を連携する必要があり、結果として「転記」という作業が発生します。
特にプロジェクト型ビジネスでは、受発注・進行・請求・原価管理など多くの工程で複数部門が関わるため、情報が分断されやすい環境です。
二重入力によって発生する3つの業務課題
二重入力を放置すると、担当者の作業負担が増えるだけでなく、業務全体の効率低下や情報管理の問題にもつながります。
特に、複数部門が関わるプロジェクト型ビジネスでは、その影響はより大きくなります。ここでは、二重入力によって発生しやすい3つの業務課題について解説します。
1.本来不要な入力・確認作業が増える
二重入力の大きな問題は、付加価値を生まない作業時間が発生することです。同じ情報を複数回入力する場合、入力そのものだけではなく、入力内容の確認や元データとの照合、修正対応などの作業も必要になります。
担当者にとっては日々の小さな負担でも、積み重なることで大きな工数になります。
2.転記ミスや情報の不一致が発生する
人が手作業で情報を移すほど、入力ミスや更新漏れのリスクは高まります。
例えば、「Aシステムでは最新の案件状況になっているが、Excelでは古い情報のまま」といった状態になると、「どちらのデータが正しいのか?」というやりとりが発生し、手間がかかるほか、正しい情報をもとに議論することが難しくなります。
また、ミスが発生した場合、その原因調査や修正にも追加の時間が必要になります。
3.経営判断に必要な情報をすぐ確認できない
情報が複数の場所に分散していると、必要なデータを集めるだけでも時間がかかります。
例えば、案件ごとの利益状況を確認したい場合、
- 案件情報
- 売上情報
- 工数情報
- 原価情報
などを別々に確認し、集計する必要があります。
その結果、リアルタイムな状況把握が難しくなり、迅速な意思決定の妨げになることがあります。
二重入力を解消するには「情報を一元管理できる仕組み」が重要
二重入力をなくすためには、単に入力作業を減らすだけではなく、「一度入力した情報を必要な業務で活用できる環境」を整えることが重要です。
情報を一元管理することで、
- 同じデータを複数回入力する必要がなくなる
- 部門間で同じ情報を共有できる
- 最新情報をもとに業務判断できる
といったメリットがあります。
特に、プロジェクト型ビジネスでは、案件情報と売上・原価・工数などを紐づけて管理することが重要です。
個別のツールやExcelで管理するのではなく、業務全体を横断して情報を管理できる仕組みを整えることで、二重入力の削減につながります。
ERP導入で二重入力の解消に成功した事例3選
ここからは、本ブログを運営している株式会社オロが提供するクラウドERP「ZAC」を導入し、二重入力や転記作業の削減を実現した企業の事例を紹介します。
各企業が抱えていた情報管理の課題や、ERP導入によってどのように業務改善を実現したのかをまとめました。
事例①株式会社ハイテックシステム
東北エリアを中心に、サイバーセキュリティサービスやクラウドサービスなどを提供する株式会社ハイテックシステム様。
以前からプロジェクト別・部門別の採算管理に取り組んでいました。
しかし、販売管理や工数管理のツールとして複数のシステムを併用していたため、プロジェクト管理に必要な情報が各所に分散しており、データの確認や管理に手間がかかっていました。また、同じ情報を複数の場所へ入力する作業も発生し、業務効率化が課題となっていました。
ZAC導入後は、販売管理や工数管理などプロジェクト採算管理に必要な情報を一元管理できる環境を構築しました。個別にデータを管理する必要がなくなり、二重入力や情報確認にかかる負担を削減しました。
その結果、プロジェクト別・部門別の採算管理をより効率的に行えるようになり、正確なデータをもとにした業務管理を実現しています。
事例②株式会社北海道ジェイ・アール・システム開発
JR北海道グループのICT基盤を支える株式会社北海道ジェイ・アール・システム開発様。 案件別の損益管理に必要なデータが複数のシステムやExcelファイルに分散していました。
そのため、必要な情報を各所から集めて紐づける作業や、Excelを使った手作業での原価計算に多くの時間を要していました。また、データを転記・集計する工程が発生することで、担当者の業務負担も大きくなっていました。
ZAC導入後は、案件情報を中心に経費・工数・労務費などのデータを一元管理し、案件別原価計算を効率化しました。複数の場所に分散していた情報をまとめて管理できるようになり、手作業による集計や転記作業を削減しました。
結果として、経理部門の原価計算業務にかかる時間を月約70時間削減し、より効率的な損益管理を実現しています。
事例③株式会社ヒミカ
自治体、病院、各企業、および諸団体への総合情報サービス企業でシステムを中心にパッケージからオーダーメイド、メンテナンスまでニーズに合わせたソリューションを提供している株式会社ヒミカ様。
これまで紙書類による申請・決裁業務が多く発生しており、見積書などの承認には複数の工程や作業時間を要していました。また、帳票作成と申請業務において、それぞれ入力作業が必要となる場面もあり、業務効率化が課題となっていました。
ZAC導入後は、売上などのデータをもとに帳票作成とワークフロー申請を一連の流れで行える環境を構築しました。帳票作成と申請時に発生していた二重入力を削減し、管理部門や利用ユーザーの作業負担軽減につながりました。
さらに、電子申請への移行によって紙書類による決裁作業も削減され、承認処理のスピード向上や業務効率化を実現しています。
まとめ
二重入力は、単なる入力作業の問題ではありません。情報が分散することで発生する確認・修正・集計作業が、業務効率を低下させる大きな要因になります。
重要なのは、個別の作業を見直すだけではなく、企業全体で情報を活用できる仕組みを整えることです。
ZACは、プロジェクトに関わる情報を一元管理し、入力作業の削減だけでなく、正確な状況把握や業務改善を支援します。