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株式会社ジールアソシエイツ ZAC導入事例

  • イベント・コンベンション業
  • 従業員数101〜200名
  • 内部統制・上場準備
  • システム連携
  • 情報の一元化
  • 関東地方

TOKYO PRO Market上場を支えた
「現場起点のシステム=ZAC」
上場後も管理体制を高度化し、
さらに上のステージをめざす

“上場準備をただの負担に終わらせず、それによって「業務が楽になった」
というストーリーを描くことが大切です。
ZACを軸に現場起点のシステムを構築したことは、
TOKYO PRO Marketへの上場にとどまらず、
その先のステージを目指していくうえでも、大きな意味を持つと考えています。”
── 取締役 上席執行役員 澁谷良雄様

展示会・イベントの企画・デザイン・施工など空間創造をワンストップで手掛ける株式会社ジールアソシエイツは、2025年3月11日にTOKYO PRO Marketへ上場を果たしました。この大きな節目に向けて同社が取り組んだのが、2009年から利用してきたZACのバージョンアップを含む基幹システムのリプレイスです。ZACを「情報の関所」として再定義し、Salesforceや財務会計システム、Googleカレンダーといった外部ツールと連携させることで、上場準備に必要な内部管理体制の整備を支えながら、「現場起点のシステム」を構築しました。同社の上場準備とシステム刷新について、コーポレートデザイン本部の本部長としてZAC刷新プロジェクトを主導した取締役の澁谷様、日々の見積・発注管理を担う日高様、経理・財務領域を担う渡辺様にお話を伺いました。

企画からデザイン・施工・運営までを担う「空間創造事業」を主力とし、
三位一体のチームで課題解決に貢献

オロ:ジールアソシエイツの事業内容を教えてください。
ジールアソシエイツ_インタビューご参加者様
取材ご参加者(写真左から)
取締役 上席執行役員 澁谷良雄 様、
コーポレートデザイン本部 業務推進部 日高彩菜 様、
コーポレートデザイン本部 経営管理部 渡辺剛章 様
澁谷様:当社は、展示会やイベント、ショールーム、商業施設などにおける企画・デザイン・施工および運営管理までを手掛ける空間創造事業を主力事業としています。営業・制作・デザイナーが三位一体となったユニットを構築し、専門性を持った外部パートナーと協力しながら、クライアント様の課題解決に貢献するソリューションを提供しています。2025年3月に TOKYO PRO Market へ上場いたしましたが、私たちはこの上場をあくまで通過点と考えております。上場企業に求められる経営基盤を確立するため、当社は2021年にZAC最新版へのアップグレードを含む基幹システムの刷新を行いました。今後はこの強固な管理基盤と今回の上場を足掛かりに、一般市場などさらに高いステージを目指し、会社としてのレベルを一段も二段も引き上げていく所存です。

TOKYO PRO Marketとは?

Excel・紙中心の業務管理を改めるため、2009年にZAC Enterpriseを導入

オロ:ジールアソシエイツはZACを最初期から利用されている企業の一社です。2009年にZACを導入された当時のことを教えてください。
澁谷様:当時は案件の予算管理にExcelを使用していました。しかし、会社の成長につれてExcel管理に限界を感じる機会が増えてきました。担当者一人だけの案件管理でしたらExcelでも対応できますが、チームで案件を回す、後任に引き継ぐ、となった場合にExcelでは対応が難しくなります。会社としても、得意先情報や売上傾向を情報資産として蓄積し、過去データから戦略を練るための基盤が不可欠だと感じていたことからZACを導入しました。
長年使い続ける中で、ZACは信頼できるデータの蓄積基盤として、当社に欠かせないインフラになりました。上場準備では、J-Adviserなどから過去3年間の売上推移、主要得意先・仕入先のランキングといった資料を短期間で求められましたが、ZACから正確なデータをすぐに出力できました。論述が必要な質問は別途対応する必要がありますが、数値や一覧表を迅速に用意できたことは大きかったと思います。

上場実現までのプロセス:N-3期におけるシステム刷新と着実な地盤作り

上場実現までのプロセス

オロ:上場実現までのプロセスを教えてください。
澁谷様:2025年8月期を上場実現の「N期」と定め、そこから逆算して準備を開始しました。本格的な上場準備は以下4つのフェーズに分けて、2021年9月から順次進めていきました。

N-3期(2021年9月〜2022年8月)

「N-3期(2021年9月〜2022年8月)」は徹底した地盤作りの期間でした。ここではこれまで暗黙の了解で行ってきたことを会社全体のルールとして規程化・文書化することに時間をかけました。役職者の決裁権限を整理し、各部署の業務フローやマニュアルを作成して、業務において誰が・いつ・何を行うのかを明確に定義しました。
規程や業務フローの整備を進めた後、各処理をどのシステムで行い、どこにデータを集約するかという具体的なシステム構想の検討に移りました。2021年の刷新は、特定の不備やトラブルへの対処ではなく、将来の上場審査とその先の成長を見据え、申請・承認の履歴や証跡をシステム上で追える状態を先回りして整える取り組みでした。この時、ZACを最新環境にアップデートし、ZACを中心に周辺システムを組み合わせる基幹システムの構想を描きました。刷新後も周辺システムとの連携や帳票を段階的に拡充し、これが後のすべての工程の土台となりました。
最も苦労したのは、規程を作ること自体よりも、現場の実態を聞き取りながら運用ルールを定め、そのルールとシステムの設定を一致させて、現場に浸透させていくことでした。当社は積算購買部門(現:業務推進)が確定情報を集中管理する運用のため、ZACの標準的な使い方とは異なる部分もありましたので、オロ社のご担当者と調整しながら、一つずつ運用を形にしていきました。

N-2期(2022年9月〜2023年8月)

ジールアソシエイツ_インタビュー風景「N-2期(2022年9月〜2023年8月)」は、N-3期で構築した体制に問題がないかを確認するトライアル期間と位置づけ、まずは業務フローとシステム運用を定着させることを心がけました。
並行して、J-Adviserや監査法人の選定・契約に向けた作業を進めました。選定ではJ-Adviser・監査法人から当社の管理体制などをヒアリングされるのですが、ここでZACを中心とした業務フローを提示できたことは、管理体制の整備状況を具体的に説明し、J-Adviserや監査法人のリスク評価を抑える材料になったと思います。
ZACはすでに多数の上場企業に採用されており、提供元のオロ社もZACを活用し、プライム市場に上場しています。こうした実績を踏まえ、ZACを軸とした管理体制が、将来のステップアップも見据えたものであることを説明する材料として活用しました。

N-1期(2023年9月〜2024年8月)

「N-1期(2023年9月〜2024年8月)」は、いわゆる直前期です。この1年間は失敗が許されない期間になるので、N-2期までに試験運用した業務フローとシステムを安定運用に移しました。

TOKYO PRO Marketでは、直近事業年度の財務書類に監査法人の監査報告書の添付が求められるため、N-1期の財務数値の基礎となる日々の業務を、ルールに沿って継続的に運用することが重要でした。

N期(2024年9月~2025年8月)

そして「N期(2024年9月~2025年8月)」に入り、2024年11月の定時株主総会を経て、2025年2月に上場承認を受け、同年3月11日に上場いたしました。早い段階で規程を整え、それに基づいて業務フローやシステム運用をなじませていったことで、計画通りに上場を果たすことができました。

「財務会計」ではなく「現場業務」を起点にしてシステム構想を描いた

オロ:上場に向けたシステム構想を描く上で、最も留意されたポイントを教えてください。
澁谷様:何よりも「現場起点のシステム」であることを重視しました。これは自社内で入念に検討を重ね、多くの識者やベンダーとも会話をする中で至った結論です。
多くの企業は上場準備を始める際、まず「上場企業レベルの財務会計」に対応しようとして財務会計システムから探し始めますが、必ず行き詰まるアプローチだと思います。なぜなら、財務会計システムありきで進めると、現場の業務実態よりも「財務会計のルール」を形式的に適用する恐れがあり、摩擦が生まれるからです。
摩擦の原因は主に「起算点(タイミング)の違い」にあります。財務会計システムは請求書が届いてから入力するといった「過去の確定した数字」を扱います。しかし、私たちの現場は引き合いや受注、あるいは現場の作業進捗など、「未来の見込数字」で回っています。この起算点の違いを埋められないまま財務会計ルールを優先すれば、現場は現行システムや運用が混乱し、結果として経営数字の精度が落ちてしまいます。
こういった理由から、「現場業務に合う基幹システムを先に導入し、そこに適合する財務会計システムを後から選ぶ」という結論に至り、現場業務を支える基幹システムを起点にシステム構想を描くことにしました。

「個別受注型ビジネス」に特化したZACをシステムの中核に据えた

オロ:上場に向けたシステムとして、ZACを選定された理由を教えてください。
ジールアソシエイツ_渡辺様渡辺様:システム選定ではZACのバージョンアップ以外の選択肢も考慮しました。財務会計をベースにしたシステムや、一般的な販売管理システムなども検討しましたが、当社の「個別受注型ビジネス」にフィットするものはZAC以外にありませんでした。
ZACはプロジェクト別の採算管理に特化しており、実行予算・売上・外注費・労務費・経費が「案件」という一つの箱の中で紐づいて可視化されます。当社のディスプレイ業は、一つの案件に多種多様な外注費や社内のデザイン工数などが複雑に絡み合います。このようなビジネスモデルの当社にとって、案件という単位ですべての数字が統合される構造はまさに求めていたものでした。
このような理由から、ZACを中核に据えて、それをベースに財務会計などの周辺システムを考えるという基幹システム構想が具体化していきました。

ZACを「情報の関所」とし、Salesforce・財務会計・Googleカレンダーを連携

ZACを情報の関所とした基幹システムの全体像

オロ:ZACを中心に構築した基幹システムの全体像を教えてください。
日高様:当社の基幹システムは、ZACを中心に、Salesforce、財務会計システム、勤怠管理システム、Googleカレンダーなどのツールが連携する構成となっています。
まず、フロントの営業管理にはSalesforceを使用しています。最前線の営業には、粗くてもいいから見込案件や売上予定をどんどん入力するよう伝えています。現場の生の情報をいち早く入手することが意思決定にはとても重要だからです。この情報は1時間に1回、自動でZACにデータが送られ、ZACにはほぼリアルタイムのデータが反映されます。
(※ZACとSalesforce連携機能の詳細はこちら)
ジールアソシエイツ_日高様次に、ZACに連携された情報を経営数値として精査し、正しいものとして確定させるのが業務推進部門の役割です。当社では現場営業ではなく、業務推進部門だけが正式な見積作成、発注・仕入、売上確定などの処理を行えるようにしています。数字を確定させる処理をZACに集約し、その実行を業務推進部門や経理財務部門に限定することで、財務会計に情報を流す前の「情報の関所」として機能させています。Salesforceに入力された粗い見込数字がそのまま確定数字として経営判断に利用されるリスクをこの関所で止めています。確定した売上・仕入・債権・債務の情報は、仕訳データとして財務会計システムに連携されます。
工数管理については、勤怠管理システムで出退勤時間を記録し、次にGoogleカレンダーでその内訳を記録しています。これらの工数データはZACに取り込み、案件別の労務費の算定や分析に活用しています。工数管理は勤怠管理システムとGoogleカレンダーを使った方法がすでに現場に定着していたため、このやり方を踏襲し、業務フローの変更を行わないことにしました。

例外を許さない業務フローを構築し、データの網羅性・信頼性を担保

オロ:複数のシステムを組み合わせるうえで、特に意識されたことはありますか。
ジールアソシエイツ_渡辺様渡辺様:最も意識したのは「穴をつくらない」こと、つまり、例外的な処理を一切許容しない業務フローを構築することでした。複数のシステムを組み合わせて利用する場合、それぞれのシステムで機能的に重複する部分が必ず出てきます。しかし、機能が重複するからといって、「売上確定はZACでも財務会計システムでもどちらでも処理OK」としてしまうと内部統制の前提が崩れてしまいます。
各処理の申請・承認は周辺システムで行い、承認済みのデータをZACへ集約します。監査や上場審査では、売上、案件に紐づく経費、販管費などが複数のシステムを経由しても、最終的な開示数値に漏れなくつながること、また、その途中に人手による数値の打ち替えが介在しないことを説明できる状態が重要でした。どのシステムを起点にしても処理経路と証跡を追えるようにすることで、データの網羅性と信頼性を担保しました。
日高様:上場準備では、案件名・金額・日程などの合意内容を正式な文書として残すため、発注メールを送るルールを新たに設けました。ZACから自動送信するのではなく、ZACの基本情報(案件・日程・取引先情報)を基に、業務推進部門が統一したフォーマットで管理・送付しています。発注メールでも紙面の契約書でも、同じ基準で漏れなく対応できる運用を整えています。

Salesforce×ZAC連携により「過去と未来」の数字を全社で共有

オロ:新基幹システムの導入効果を教えてください。
ジールアソシエイツ_日高様日高様:以前はSalesforceとZACの情報が分断されており、先々の売上予測・利益予測を把握するには、それぞれのデータを確認し、手作業で集計し統合する必要がありました。現在はSalesforceの情報がZACに反映されるため、ZACを確認すれば現場が掴んでいる見込情報と、確定した実績情報の両方が確認できるようになっています。
澁谷様:システム刷新がもたらした大きな価値は、全社員に対する透明性の高いデータ共有が定着したことです。「過去の実績」と「未来の予測」を週次で全社へオープンにすることで、経営判断の迅速化だけでなく、『数字でプロジェクトを捉える』という視点が芽生え、経営陣と現場が一体となって数字を追う風土が生まれています。
また、工数入力によって「案件ごとの労務費内訳」が明確になった点も重要な変化です。誰がどの案件にどのように注力し、良い結果に結びついたのかというプロセスがZAC上で透明化されるため、現場の生産性に対する意識も自然と高まっていくと感じています。今後はこうしたデータを「うまく進行できたプロジェクトの型」として分析し、リーダー育成のモデル構築にも役立てていきたいと考えています。

上場準備を「負担」に終わらせない 従業員目線のストーリーづくりが重要

オロ:最後に、上場を目指す企業にアドバイスをお願いします。
澁谷様:上場準備は、従業員にとって負担が増えるだけの作業であってはならないと思います。システム導入により入力の手間などは増えますが、その分システムが正しいプロセスという「道筋」を示してくれるため、個人の主観による迷いや手戻りが減り、より客観的かつスムーズに業務を進められるようになります。財務会計システムからではなく現場起点でシステムを考え、こうした「本質的な効率化のストーリー」を描けたことは、TOKYO PRO Marketへの上場にとどまらず、その先のステージを目指していくうえでも大きな意味を持つと考えています。
今回の刷新で、個別原価計算をさらに精緻化・高度化するための土台が整いました。今後は蓄積されたデータをさらに活用し、案件ごとの利益分析や、プロジェクトリーダーごとのリピート率分析などを進めていく計画です。TOKYO PRO Market上場を第一歩とし、会社としてのレベルをさらに引き上げることで、その先のステージへのステップアップにもスムーズにつなげていきたいと考えています。
オロ:ありがとうございました。

インタビュー終了後に撮影した当日の様子をご紹介します。

ジールアソシエイツ_エントランス・ロゴ前
エントランス・ロゴ前にて
ジールアソシエイツ_上場記念の木槌と上場通知書
上場記念の木槌と上場通知書

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ZACはIT、クリエイティブ、コンサルティング業をはじめとした知的サービス業を中心に1,100社を超える企業様に導入いただいています。
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株式会社ジールアソシエイツ 会社概要

事業概要:
"楽しいを創る"をパーパスとしたクリエーティブカンパニーとして、エクスペリエンスデザインを軸とした多面的・独創的な事業展開を通じて、人々の心を動かす体験価値を提供しております。 事業ポートフォリオは、「空間創造事業」「リブランディング事業」「映像プロデュース事業」の3つを、安定した基盤となる【主力事業】として展開しております。中長期的な企業価値向上のための成長ドライバーとして、これら既存の枠に収まらない領域の開拓にも注力しております。具体的には、海外展開を推進する「グローバル事業」を【強化事業】とするとともに、空間にデジタル技術を掛け合わせ、体験のさらなる深化を加速させる「デジタル・AI事業」を【育成事業】に位置付け、積極的な展開を図っております。
所在地:
〒104-0061 東京都中央区銀座1丁目19-7 JRE銀座一丁目イーストビル8F
上場市場:
東京証券取引所 TOKYO PRO Market(証券コード:329A)
設立:
2004年1月23日
URL:
https://zeal-as.co.jp/
社員数:
148名(2026年7月時点)
インタビュー協力:
取締役 上席執行役員 澁谷良雄 様
コーポレートデザイン本部 業務推進部 日高彩菜 様
コーポレートデザイン本部 経営管理部 渡辺剛章 様
ZACデモ画面

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