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上場企業の経営者が実践!ケースで学ぶ管理会計

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2021/4/02公開

管理会計をどのような目的で行うかは企業により異なるもの。本記事では本ブログを運営する株式会社オロの常務取締役・藤崎邦生にオロにおける管理会計の目的や重要視しているKPI、営業利益による管理のメリットを語ってもらいました。藤崎常務はメイン商材であるクラウドERP「ZAC」を活用し、独自の管理会計を実践。創業から22年間に渡り、黒字を実現しています。

目次

    藤崎邦夫
    【話し手】
    株式会社オロ常務取締役 藤崎 邦生

    1973年、神奈川県生まれ。1999年に本ブログを運営する株式会社オロの創業に参画し、2017年に東証マザーズ上場、翌年、東証一部上場に導く。クラウドERP「ZAC」をメイン商材に扱うクラウドソリューション事業部のトップとして経営を支え、「ZAC」のデータを駆使した管理会計を行う。

    管理会計の目的は会社・従業員・株主全員の幸せのため

    そもそも、なぜ管理会計を行うのでしょうか?

    藤崎: どの企業でも BI ツールなどを入れていると思いますが、例えば企業の売上がいくら、営業利益がいくらなど、それぞれ会社全体の数字の変化だけが見えても、効果的な改善策は分かりません。つまり、原因が分からなければ対策できないので、クライアント別や営業担当者別、部門別など、様々なセグメント別に分析をして原因を探る必要があります。これが管理会計を行う理由です。

    私の場合は、売上データ集計表や売上推移表などのZACから出力したデータを活用し、独自の帳票を使って管理しています。この帳票の中では、業績が好調といわれている他社との比較も行っており、それを通じて「オロがどうありたいのか」ということも同時に見ています。

    他社比較で重視している経営指標(KGI)が「1人当たりの営業利益」です。これを高めていくことが結果的に企業全体の収益性向上を意味しますし、かつ1人ひとりが稼ぐ営業利益の額が増えていれば給与も増やしていけると考えています。つまり、このKGIを伸ばしていけば結果的に会社も従業員も、そして株主も含めてステークホルダー全員が幸せになれるわけです。

    またオロでは、KGIである1人当たりの営業利益を最大化するために「1時間当たり営業利益」(以下、時間当たり利益)というKPIを重視しています。弊社が受託開発をしていたころから10年に渡って、SE・導入支援担当としてクライアントの社長様から実現したいマネジメントをヒアリングしてきた私の経験から、これが一番いいKPIであると感じて活用しています。

    実際に10年ほど時間当たり利益を使って事業部のモニタリングを行っているのですが、やはり、時間当たり利益以上に優れたKPIは存在しないと考えています。

    管理会計の秘訣は「1時間当たり営業利益」にあり

    藤崎さん01

    「時間当たり利益」はあまり聞いたことがないKPIですが、このKPIが優れている理由は何でしょうか?

    藤崎: 時間当たり利益は「効率性」を評価できる点で優れています。例えば、たくさん残業して一定の結果を出している人もいる一方で、短い労働時間で同じような結果を出している人もいると仮定します。この2人を時間当たり利益で評価すると、労働時間が長い人はそれだけコストが発生していて営業利益を圧迫しているわけですから、短い時間で結果を出せる効率のよい人の方が評価されるようになります。

    別の観点から言うと、営業利益ベースで案件管理を行うことで「粗利目標は達成していても営業利益ベースで見ると赤字になっている」といった問題を防ぐことができます。

    例えば粗利率30%のプロジェクトが裏で莫大なコストを溜めていた、つまりプロジェクトに紐付いていない隠れコストが大量に発生していた、というような事態が粗利ベースの管理だと起こり得るわけです。 一方で営業利益ベースの管理であれば、製造原価(労務費)や販管費、共通費、間接費まですべて案件に紐づけることができますので、「よく見たら赤字案件だった」という事態が起こらなくなります。

    しかしながら私の経験から申しますと、多くの企業が「粗利もしくは売上総利益ベースでの損益管理」を行っています。いくら粗利、売上総利益ベースでは儲かっていても営業利益ベースで赤字であれば、利益を給与に反映して従業員に還元することができません。そういった意味で、営業利益に注目することが重要だと考えています。

    営業利益での管理は難しくはないですか?

    藤崎:たしかに難しい部分もあります。実際にZACユーザー様でも、私が知る限り半数以上が粗利までの管理ですし、営業利益で管理しているユーザー様は多くても2割から3割程度だと思います。

    難しいのは「労務費の配賦」です。営業利益ベースで管理をすると配賦された労務費が全社に公開されてしまうことに、経営者としてはどうしても抵抗があると思います。また、配賦基準を少し変えただけで案件別の利益率や利益額が大きく変わりますので、公平な配賦基準を選ぶというのも非常に難しかったりします。 さらに営業利益での管理を行うと、例えばある案件で発生する作業工程について

    「この仕事は外注した方が安い、自社で行えばコストがかさむ」とか「自社の社員でも未熟な新卒社員を使うよりもこなれたベテラン社員を使う方が失敗も少ないし利益も稼げる」といったようなロジックに走りやすくなるわけです。 つまり、数字を精緻に管理すればするほど、どうしても従業員全員が「数字」を意識してしまい、目先の利益を追求するための利己的な思惑がはたらいてしまいます。

    藤崎さん02

    もちろん、短期的に利益を出すことを考えれば社内で制作せず外注したり、新卒社員でなくベテラン社員をアサインすることは有効です。

    しかしオロでは、人材の成長こそが中長期的な競争力の源泉であると考えており、出来るだけ社内で制作して人材を育成しノウハウを蓄積していくことが、長い目で見たときに競争力の強化につながると考えています。つまり経営側が数値管理の目的をしっかり伝えないと、要は「利益ありき」になって人材育成が進まないリスクがあるので、こうしたインセンティブまで考慮する必要がある点で営業利益ベースでの管理は難しいのです。

    ほかにも難しいところがあって、社員がサービスのクオリティでなく作業時間や効率性を基準にして評価されることに抵抗感を持ったり、研究開発部門で発生する研究開発費をどのように管理・配賦するかを考えはじめるとかなり複雑になってきます。このような課題をクリアできるよう、既存ユーザー様向けに管理会計のコンテンツを拡充していく予定です。

    これまで申し上げてきた問題も含め、ある程度経営リテラシーの高い企業でないと営業利益で管理することは難しくなってきます。経営リテラシーの高さについては、経営者の資質によるところが大きいのではないかと考えています。

    例えば先々の営業利益の着地予測や、2年先を見据えた研究開発投資といったところに興味がある経営者の方にとっては、様々な分析ができるZACの良さを活かせると思います。

    オロの管理会計を支える「ZAC」とは

    ZAC紹介バナー.png

    ZACは、システム業、IT業、広告業、クリエイティブ業、イベント業、コンサルティング業、士業といった、案件・プロジェクト単位で損益管理を行う企業向けのクラウドERPです。基幹業務の一元化による業務効率化、経営データの半自動集計、BI分析ツールといった豊富な機能で的確な経営判断を支援し、750社以上の成長企業様の管理会計を支援しています。

    ZACを活用した管理会計を行いたい方も是非一度ご相談ください。

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