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ISOの取得要件「文書管理」とは。スムーズな運用のために気を付けるべきポイント

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2021/6/04公開

文書管理は、社内の情報管理ともいえる非常に重要な業務です。現在では紙文書と電子文書が混在しているケースも多いため、適切なルールの下で運用する必要があります。本記事では、文書管理の概要やスムーズな運用を行う上で重要視したいこと、ISOに基づいた文書管理の方法、文書管理におけるExcelとシステムの比較などについて解説します。

目次

    文書管理とは。目的と重要性を解説

    会社には、注文書や請求書、契約書、資料、業務マニュアルなど、社内外で活用するさまざまな「文書」があります。これらの整理整頓、活用、保管、廃棄までが「文書管理」という業務です。紙や電子データといった文書の保管形態に関わらず、全ての文書が対象となります。つまり「必要な文書を必要な時に必要な人が取り出せる状態にすること」と言えるでしょう。

    文書管理を行う目的は、大きく分けて以下の2つになります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

    • リスク管理
    • 業務効率化

    リスク管理

    「持ち出し禁止の文書だが、誰でも持ち出せる状態である」「保存期間が過ぎている文書が複数ある」といった、適切な管理ができていない状態は情報漏洩や文書紛失のリスクに繋がります。そのようなリスクを最低限に押さえるために文書管理を行います。

    業務効率化

    「必要な文書を取り出すのに時間かかる」「紙文書が多く、保管スペースに困っている」といった、管理の煩雑さを解消するために行われるケースです。管理する側の負担を減らし、文書を活用する側の利便性を上げる取り組みは、全社的な業務時間の削減にも繋がっていくでしょう。

    適切な文書管理を行うことは、社会的責任な責任を果たすことであり、従業員の働き方をより良いものに変えていく重要な業務です。このとおり、文書管理は個人の裁量で行うにはリスクが大きいため、後述する文書管理規程を作成し、全社で運用していくことがおすすめです。

    文書管理規程とは

    文書管理規程とは、適切な文書管理を行うための自社のルールブックです。クライアントや取引先から受け取った文書、社内で作成した文書をどのように扱うかという基本原則となります。 主に適用範囲、保管方法、廃棄ルール、罰則などについて盛り込みます。紙文書と電子文書によって、管理ルールが変わる場合も多いので文書の形態に応じた規程が必要になります。 文書管理規程の作成・周知によって、自社に合った適切な文書管理が明確化され、スムーズな運用に繋がっていきます。

    ISOに基づいた文書管理を行うために

    国際的に通用する規格を制定するISO(International Organization for Standardization【国際標準化機構】の略称)のひとつに、ISO9001(品質マネジメントシステム)と呼ばれる規格があります。ISO9001の認証を取得することで、製品やサービスの品質管理について、国際的な基準を満たしている企業であることが証明できます。国際的な信頼が得られ、輸出の際に便利であったり、企業イメージの向上により組織の活性化に繋がります。ISO9001の認証取得の要件のなかでも、文書管理は重要視されています。

    ISO9001の7.5.3章に記載されている、要求事項は下記のようになります。

    7.5.3章-1
    品質マネジメントシステム及びこの規格で要求されている文書化した情報は、次の事項を確実にするために、管理しなければならない。
    a) 文書化した情報が、必要なときに、必要なところで、入手可能かつ利用に適した状態である。
    b) 文書化した情報が十分に保護されている(例えば、機密性の喪失、不適切な使用及び完全性の喪失からの保護)。

    7.5.3章-2
    文書化した情報の管理に当たって、組織は、該当する場合には、必ず、
    次の行動に取り組まなければならない。
    a) 配付、アクセス、検索及び利用
    b) 読みやすさが保たれることを含む、保管及び保存
    c) 変更の管理(例えば、版の管理)
    d) 保持及び廃棄

    品質マネジメントシステムの計画及び運用のために組織が必要と決定した外部からの文書化した情報は、必要に応じて識別し、管理しなければならない。 適合の証拠として保持する文書化した情報は、意図しない改変から保護しなければならない。

    注記 アクセスとは、文書化した情報の閲覧だけの許可に関する決定、又は文書化した情報の閲覧及び変更の許可及び権限に関する決定を意味し得る。
    出典:品質マネジメントシステム-要求事項

    以上の要件から

    • 必要な時に必要な文書をすぐ入手できること
    • 文書化した情報が十分に保護されていること ・文書は常に読みやすい状態を保つこと
    • 検索性の高い保管方法を選択すること
    • 文書の変更履歴が確認でき、変更前の文書に戻せる状態で保存すること

    といった管理が求められることが分かります。 ISO9001の認証取得を目指していないという場合にも、
    上記のようなISO9001に基づいた文書管理を行うことは企業にとってプラスに働きます。

    文書管理規程を策定する場合にも参考にすると良いでしょう。 次の章からは、具体的な文書管理の方法を紹介します。

    Excelとシステムで比較。文書管理をスムーズに運用するには

    実際に社内で文書管理を行う場合、Excelまたはシステムを使った管理を考える方も多いのではないでしょうか。それぞれのメリット・デメリットを下記のようにまとめたので、管理手法にお悩みの方は参考にしてみてください。

    Excelで文書管理を行うメリット・デメリット

    いわゆる管理台帳として、Excelを活用する形になります。メリットは、Webサイト上にフォーマットが公開されていることも多く、導入しやすいというメリットがあります。しかし、基本的な使い方では複数人で同時編集することができないため、ファイルや文書の保管先の情報が破損する危険性もあります。ファイルへのパスワードを設定することはできるもののユーザー別にパスワードを設定できないため、セキュリティ面では不安な要素があります。

    文書管理システムを導入するメリット・デメリット

    文書管理システムのメリットは、検索性の高さです。ファイル名での検索だけでなく、タグ検索やファイルの中身まで検索できる機能を持つシステムもあり、文書を探す手間を大幅に削減してくれます。また文書やユーザー単位でのアクセス制限ができるといった高いセキュリテイ機能を持つものあります。デメリットは、導入コストや教育コストがかかるという点です。コストに見合った運用ができるか自社で検討する必要があるでしょう。

    分類導入難易度コスト検索性セキュリティ機能

    Excel

    低い 低い ファイル検索のみ ファイルパスワードのみ
    文書管理システム 高い 高い

    タグ検索・文書の中身の検索が可能

    ユーザー別、文書別など細かな制限がかけられる

    まとめ

    適切な文書管理を行うには、目的を明確にし、文書管理規程を作成・周知し、必要に応じてツールやシステム導入し運用していくことが重要です。また文書管理規程を作成する際には、ISO9001に求められる文書管理の要求事項を参考にすることで、より高いレベルの文書管理が可能になるでしょう。

    ツールを使った管理を行う際には、メリットとデメリットを把握し、自社の規模や社員数、どのようなルールで文書を管理するか、よく検討しましょう。ツール導入したものの使っていない、一部の社員しか使っていないなどが起こらないように全社を巻き込み、進めていくことがスムーズな運用に繋がっていきます。

    参考

    品質マネジメントシステム−要求事項

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    高橋 礼

    この記事の筆者

    株式会社oRo code MOC クラウドソリューション事業部マーケティングチーム

    高橋 礼

    2019年7月に株式会社オロの子会社・株式会社oRo code MOCに入社。新潟を拠点にオロの製品・クラウドERP「ZAC」のマーケティングチームの一員として活動。過去7年間、雑誌編集に従事していた経験を活かし、ライティング業務やホワイトペーパー制作に携わる。

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