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テレワーク時の生産性を定量的に測定し、経営判断に活かすには

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2021/4/23公開

コロナ禍によって、多くの企業がテレワークに移行しています。オフィスに出社して働くことが当たり前だった企業にとって、テレワークにおける生産性がどう変化するのか気になるところでしょう。しかし、テレワークの生産性についてさまざまな情報が飛び交っているため、正しく判断できずに悩む経営者の方も多いでしょう。そこで本記事では、テレワークにおける生産性を正しく測定し、経営判断に活かすためのポイントをお伝えします。

目次

    生産性とは、労働や生産活動における生産要素の投入量と産出量の比率のことです。計算式で表すと、以下のようになります。

    • 生産性=産出量÷投入量

    生産性とは

    投入する生産要素としては、労働力や設備などが挙げられます。労働者の数や労働時間を投入量とする場合は「労働生産性」、設備などの資本を投入量とする場合は「資本生産性」が算出されます。

    • 労働生産性=産出量÷労働者数(もしくは労働時間)
    • 資本生産性=産出量÷資本

    また、生産した物の量を産出量とする場合は「物的生産性」、生み出した利益を産出量とする場合は「付加価値生産性」を算出できます。

    • 物的生産性=生産量(もしくは生産額)÷投入量
    • 付加価値生産性=利益÷投入量

    生産性と一口に言っても、投入するものと生み出すものによって測定される生産性の種類が変わります。いずれにしても、生産性を上げるためには産出量を増やすか投入量を減らす、もしくはその両方が必要です。

    生産性と似た概念に「業務効率」がありますが、一般に業務効率化と言った場合には、投入量を減らす取り組みを指しています。企業の生産性向上にはいかに業務の効率化を図るかも重要な要素となってきます。

    生産性と業務効率

    オフィス勤務に比べ、テレワークでの生産性は上がる?下がる?

    コロナ禍によりテレワーク導入が推進される中、オフィスで働く場合と比べて生産性がどう変化したのか、さまざまな記事が出されています。

    2017年の総務省の調査(*1)によると、テレワークを導入している企業は、未導入企業に比べて一社あたりの労働生産性が1.6倍高いという結果が出ています。しかし一方で、日経BP総研 イノベーションICTラボの「新型コロナ対策テレワーク実態調査」(*2)によると、普段、職場で仕事に取り組む場合の生産性を100とした場合、生産性が下がったと回答した割合が6割以上という結果が出ています。(「80以上100未満」「60以上80未満」「40以上60未満」「20以上40未満」「20未満」の回答を合算)

    このように相反する結果が出た要因は、テレワーク導入までの準備期間が異なるからだと考えられます。2017年時点でテレワークを導入していた企業は、十分な準備期間を経ていたのに対し、コロナ禍により急遽テレワークへ移行した企業は、十分な環境整備ができなかったために生産性の低下を招いてしまっている可能性があります。そのため、上記2つの調査結果を単純に比較はできないものの、環境整備次第では生産性の維持・向上が可能なことが読み取れます。

    テレワークには、在宅勤務・モバイルワーク・サテライトオフィス勤務とさまざまな形態があるため、どの形態をとるのかによっても生産性は変わると考えられます。最近注目されるようになったワーケーションも、モバイルワークを活かした働き方です。

    どの形態でテレワークをするのか、またそもそもテレワークを導入できるのかは、職種によって異なります。例えば、プログラマーやデザイナーなどの職種は在宅勤務がしやすい一方、総務や経理などオフィスに出社する必要がある職種はテレワーク自体が取り入れにくいものです。このように業態や職種によってテレワーク導入の難易度が異なるため、各企業ごとに自社の特性に合わせた仕方でテレワーク時の生産性を適切に測定することが重要になるのです。

    テレワーク時の生産性を測るために必要な情報

    では、テレワーク時の生産性を測るためには具体的にどのような情報が必要なのでしょうか。上述の通り、生産性は生産活動における産出量と投入量によって算出されます。

    産出量としては、時間あたりの生産量や一定期間で生み出される利益などの情報が必要です。利益を算出するためには、以下のような情報を把握しなければなりません。

    • 売上高
    • 仕入高
    • 減価償却費
    • 人件費
    • 販売費
    • 外注費
    • 運用費

    労働生産性を算出する場合は、投入量として従業員数や労働時間を把握する必要があります。会社全体の生産性を計算する場合は、産出量と投入量それぞれの総和さえ把握できれば問題ありません。しかし、部門ごとのデータに基づいて多角的に分析することで、生産性向上につながるより効果的な施策が展開可能になります。

    特に、同じ会社でも部門によってテレワークのしやすさは異なるので、各部門の産出量と投入量を把握することで、テレワーク時の生産性を正確に算出できるのです。

    企業の生産性と、個人の生産性

    企業の生産性を考えるときには、個人の生産性にも着目しなければなりません。なぜなら、個人の生産性が上がれば、企業の生産性も上がっていくからです。個人の生産性も産出量と投入量から算出できます。従業員個人の生産性を把握するためには、投入した労働時間に対し、どれだけの価値を生み出せたのか考えることが大切です。

    個人のテレワーク時の生産性を算出した結果、出社した場合よりも低くなっている可能性もあるでしょう。しかし、コロナ禍で出社を奨励できない情勢や、多様な働き方を尊重する風潮を踏まえると、現在テレワークを行なっている企業がテレワークをやめるという判断は難しいのが実情です。

    これからの時代、あらゆる企業においてテレワーク導入が求められるでしょう。テレワークができる職場かどうかは、企業選びの際の基準のひとつにもなるため、企業としての求人競争力向上にもつながります。そのため、単純な比較で出社を選択するのではなく、テレワークでの生産性を上げる仕組みが必要になるのです。

    ニューノーマルに必要なスピーディーな経営判断

    コロナ禍や災害などでオフィスへの出社が難しくなったとき、場所や方法にとらわれず、生産性の高い働き方を模索する動きが生まれました。外部要因によって業績の見通しが立ちづらく、先行きが不透明な時期だからこそ、生産性を適切に測定する必要があるのです。

    経営者としてはまず、従業員の安全と安心を考慮してテレワークを導入することが求められます。その上で、企業競争力を高めるため、新しい常識(ニューノーマル)下でのスピーディーな経営判断と生産性向上が重要になってきます。

    生産性を向上させて競争力を高めるには、生産性を正確に算出するための情報を従来より細かい粒度で把握する必要があります。テレワーク下であっても、そうした情報に常にアクセスできる環境と自動計算可能なシステムを整備することで、スピーディーな経営判断を実現できるでしょう。

    まとめ

    企業の生産性は、労働や生産活動における生産要素の投入量と産出量によって算出されます。生産性と業務効率は異なる概念ですが、複合的に考慮することで企業の競争力をより高めていくことが可能です。

    テレワーク導入による生産性の変化は、各企業のこれまでの働き方やテレワーク環境の準備状況、テレワークの種類によって異なります。テレワーク時の生産性についてさまざまな情報が出ていますが、重要なのは自社の生産性を正確に把握することです。

    生産性を高い精度で算出するためには、社内の各部門の情報を細かく把握しなければなりません。また、それらの情報に素早くアクセスできる環境と自動計算システムを整備することで、スピーディーな経営判断につなげることができます。

    適正かつスピーディーに生産性を把握して、ニューノーマルの時代で生き残るための経営判断が行える環境を整えましょう。

    参考

    *1:総務省「平成28年通信利用動向調査 ポイント」

    *2:日経XTECH「テレワークで生産性は下がったのか?3000人が明かした本音」

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    矢野 由起

    この記事の筆者

    ライター

    矢野 由起

    製造業のエンジニアとして9年半勤めた経験を活かし、現在はフリーランスのライターとして活動中。職場の生産性や働き方改革、クラウドツール活用、複業などに興味があり、人事領域に関する記事なども手掛けている。

    冨樫 駿太郎

    この記事の監修者

    株式会社オロ CS事業部 顧客支援グループ 導入コンサルタント

    冨樫 駿太郎

    新卒で株式会社オロに入社。顧客支援グループで主に新規の顧客向けにクラウドERP「ZAC」の導入支援業務を行っている。

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