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ナレッジワーカーとは?職業例や欠かせないスキル、注目される理由

ナレッジワーカーとは?具体的な職種や必要なスキルを紹介
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2022/8/05公開2022/11/02更新

「知識労働者」を意味するナレッジワーカーが、近年注目されるようになりました。時代の変化が激しく先が読めない今、企業の成長に欠かせないナレッジワーカーとはどのような存在なのでしょうか。本記事では、ナレッジワーカーの具体的な職種や必要なスキル、ナレッジワーカーをマネジメントするうえでのポイントについてお伝えします。

目次

    ナレッジワーカーとは

    ナレッジワーカーとは、企業に対し、自身の知識によって付加価値を生み出す労働者のことです。知識労働者ともいいます。「knowledge(知識)」と「worker(労働者)」を組み合わせた言葉であり、ピーター・ドラッカーによって提唱された造語です。

    ナレッジワーカーは、従来の製造業や肉体労働の対となる概念です。ナレッジワーカーは自らの持つ知識や収集した情報をもとに創意工夫して、新たなサービスや価値である「知的生産物」を生み出すことを成果とします。時間や場所に制約されることなく働ける点が特徴で、ナレッジワーカーの多くがコンピュータなどのITツールを駆使しています。

    また、本ブログを運営する株式会社オロではナレッジワーカーのためのマネジメント術をまとめ、書籍「ナレッジワーカー・マネジメント 業績も人もついてくる数字で語るマネジメント術」にて解説しています。ぜひご覧ください。

    ナレッジ・ワーカー書籍

    具体的な職種

    • ITエンジニア
    • マーケター
    • デザイナー
    • コンサルタント
    • アナリスト
    • 士業
    • データサイエンティスト
    • 金融ディーラー
    • 専門医

    マニュアルワーカーとの違い

    マニュアルワーカーナレッジワーカー
    業務の特性 マニュアルに沿った単純作業 知識から付加価値を生み出す知識労働
    主な業種 製造業など コンサル業、コンテンツ制作業など
    求められるスキル 正確性、迅速性 情報収集能力、発想力など

    マニュアルワーカーは、ナレッジワーカーの対義語で、マニュアルに定められた単純作業を行う労働者のことです。高度経済成長期のような、第二次産業の企業が生産性を向上させるために生み出した働き方を指します。 大量生産向けの労働者であるため、作業を正確かつ迅速に遂行する能力が必須です。

    一方のナレッジワーカーは、自らの持つ知識や幅広い情報を活用して付加価値を生み出す「知識労働」を行います。よって、情報収集力や発想力、問題解決力などが強く求められます。

    ホワイトカラーとの違い

    ホワイトカラーは、オフィスで主にデスクに向かって仕事をする職種を表す言葉です。ブルーカラー(工場などで作業着を着る職種)の対義語として使われます。「white(白い)」と「collar(襟)」を組み合わせた言葉で、ワイシャツを着て仕事をするイメージからこのように呼ばれています。

    ホワイトカラーはオフィスで働く労働者全般を指しますが、ホワイトカラーにはマニュアルに従った単純作業に従事する労働者も含みます。これに対しナレッジワーカーは、知識や情報をもとに創意工夫を行い仕事に付加価値を加えることが求められます。よって、ナレッジワーカーはホワイトカラーに含まれると考えることもできますが、ホワイトカラー=ナレッジワーカーではありません。

    なぜ今ナレッジワーカーが注目されているのか

    ナレッジワーカーが注目される背景には、消費動向の変化とテクノロジーの進歩があります。大量生産によって物が溢れていた「モノ消費」の時代から、物ではなく体験に価値を見出す「コト消費」の時代へと価値観が変化したことで、「サービス」を商品として扱う企業が増えてきています。消費者の多様な価値観に合わせ、新しい付加価値が求められるようになっているといえるでしょう。

    また、テクノロジーが進歩したことで、日本でも第4次産業革命(*1)が起こりました。単純作業をロボットやAIが代替できるようになり、人のやるべき仕事が見直されてきています。時代の流れを読み、本当に求められているものを生み出すこと、すなわち付加価値を提供することが、現代の企業における成長戦略のひとつです。ナレッジワーカーは付加価値を生み出すために欠かせない存在であるため、注目が集まっています。

    ナレッジワーカーに必要なスキル

    ナレッジワーカーにはさまざまな職種があります。必要とされるスキルとしては、職種にかかわらず以下のようなものが挙げられます。

    情報収集能力

    自身の知識を活用して企業に価値を提供するナレッジワーカーには、幅広い情報を収集する力が不可欠です。多くの情報を集めて豊富な知識を身につけ、企業に貢献しなければなりません。そのため、常にアンテナを張って情報を集め、自身の知識をアップデートしていく必要があります。

    課題発見・解決能力

    与えられた課題を解くだけではナレッジワーカーとして不十分と言えます。表面化されていない課題も含め、現状にどのような課題が存在するのか、社内外を問わず見つける力や問いを立てる力が必要です。同時に、自身で見つけた課題に対し、知識を用いて解決策を考える力も必要となります。

    発想力

    情報と情報を繋ぎあわせて新しいアイデアを生み出す発想力も、ナレッジワーカーには必要なスキルです。斬新なアイデアによって他社と差別化ができ、それが企業の強みとなります。他部門や他社のさまざまな情報に触れるなど、発想力を鍛えておくことも大切です。

    コミュニケーション能力

    クライアントや社内の課題を見つけ出すためには、コミュニケーション能力が欠かせません。ナレッジワーカーには、相手の話を聞くスキルや適切な質問でニーズを聞き出すスキルが求められています。 加えて、自身の持つ知識を言語化し、チームに伝えることも大切です。知識を共有することで、チームひいては企業の底上げを図れます。

    ナレッジワーカーとナレッジマネジメント

    ナレッジマネジメントとは、個人や一部のチームに蓄積された知識や経験を共有することで生産性や組織力、企業競争力を高める経営手法です。かつては終身雇用を前提とした働き方をする人が多く、一部の人たちに知識が偏っていても困ることはありませんでした。 しかし、今は人材の流動化が激しいため、知識やノウハウが俗人化したまま従業員が辞めてしまうと、業務上の支障が発生する恐れがあります。また、ワークシェアリングといった働き方も登場し、働きやすい環境を整えるうえでは、今まで以上にノウハウの共有が重要になってきました。

    そこで、企業とそこで働く個人が保持している知識や情報、ノウハウなどを組織全体で共有し活用できるように整備することが重要です。ナレッジの体系的な管理・共有により柔軟な人材の移動に対応できるようになるだけでなく、より多くの情報に効率的にアクセスできるようにもなるため、ナレッジワーカーの生産性向上にも期待できます。

    ナレッジワーカーが育つ仕組みづくり

    ナレッジワーカーを育成するには、働く環境や組織の仕組みがポイントです。ここでは、ナレッジワーカーが成長しやすい仕組みづくりについて紹介します。

    組織の方向性を示す

    ナレッジワーカーには自主性が求められています。そこで、評価においては自発的に動ける人材を重視していることを明示することも重要です。 ナレッジワーカーが自発的に業務を行うために、企業のビジョンやミッションを明確に提示し、個人の仕事が組織にどのように貢献しているかを理解させることも大切です。また、組織の方向性を外部に発信することは、ナレッジワーカーとして働きたいと考えている人材のさらなる獲得にもつながるでしょう。

    ナレッジを共有しやすい環境整備

    個々人のナレッジを共有しやすい環境であれば、組織力が高まり、ナレッジワーカーも能力を発揮できます。組織全体で効率的にナレッジを共有するためには、専用ツールを活用することが有効です。忙しいときでも簡単にナレッジを共有・閲覧できる環境ができれば、ナレッジの共有が文化として根付きます。 あわせて、個人の知識を隠さず共有する企業風土を作り、共有することが当たり前だと感じてもらう環境づくりも大切です。

    適切な人員配置

    自発的に考えて動くナレッジワーカーであっても、各人が持つ強みや性格は異なります。強みを活かした人材配置を行うことで、より成長できたりエンゲージメントが高まっていくでしょう。 正確な作業かつ迅速な遂行力を求められるマニュアルワーカーと異なり、自ら考え創意工夫をしながら仕事を進めるナレッジワーカーの業務状況を作業工数だけで把握するのは難しいものです。作業工程の進捗や勤怠などのデータをシステムで一元管理することで、必要なタイミングで支援を行ったり、適切なアサインを行うことが出来るようになるでしょう。

    自ら学べる場所・時間を設ける

    ナレッジワーカーにとって、新しい情報を集めることや知識を身につけることは、付加価値を生み出すうえで大変重要です。常に自身をアップデートさせられる場が企業にあるといいでしょう。勉強会やスキルアップのための講習などを開催し、自ら学べる場所と時間を設けることで、ナレッジワーカーの底上げが可能になります。

    フィードバックを行う

    業務においては、結果の数字だけで評価しがちですが、結果に至るまでの過程や努力を理解しなければ、本当の意味での成長にはつながりません。面談の場で、努力に対して適切なフィードバックを行い、そのうえで結果に対する評価を行うようにしましょう。そうすることで、ナレッジワーカーにとってスキルアップするための方向性が見え、モチベーションを維持して業務にあたることができます。

    これからのナレッジワーカーの可能性

    今後、ますますAIの活用が進み、人が働く意味を問われる時代になっていきます。企業の成長にとって、自分の知識を活かして企業に付加価値を生み出すナレッジワーカーの存在は欠かせないでしょう。 注目すべきは、ナレッジワーカーのアウトプットだけではなく、自ら課題を見つけて解決に導く力や情報収集能力、発想力、コミュニケーション力など、幅広い職種で応用できるスキルです。

    モノやサービスが溢れている現代に、付加価値を生み出し、選ばれるモノやサービスを生み出せる存在として、ナレッジワーカーは今後ますます活躍するでしょう。

    参考

    *1:内閣府 第1節 第4次産業革命のインパクト

    Q
    ナレッジワーカーの反対語は?
    A
    マニュアルに定められた単純作業を行う労働者を指す「マニュアルワーカー」が対義語にあたります。詳しくはマニュアルワーカーとの違いをご覧ください
    Q
    ナレッジワーカーの具体例は?
    A
    ITエンジニア、マーケター、デザイナー、コンサルタントなどを指します。知的労働者とも呼ばれる職種です。詳しくは具体的な職種をご覧ください。

    ナレッジワーカー・マネジメント

    ナレッジワーカーが競争力の源泉となる知的サービス業(IT・広告・コンサルティング業)が、中長期的に成長し続けるには「経営管理の仕組み」が不可欠です。累計1,000社以上の経営改善を支援してきた当社の経営管理ノウハウを8ページにまとめました。

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    矢野 由起

    この記事の筆者

    ライター

    矢野 由起

    製造業のエンジニアとして9年半勤めた経験を活かし、現在はフリーランスのライターとして活動中。職場の生産性や働き方改革、クラウドツール活用、複業などに興味があり、人事領域に関する記事なども手掛けている。

    清宮 理慎

    この記事の監修者

    株式会社オロ 取締役

    清宮 理慎

    2010年、株式会社オロに入社。ZAC導入支援グループのグループ長、開発グループのグループ長を担当した後、2022年にクラウドソリューション事業部の事業部長に就任。「ZAC」を用いた管理会計により事業部の運営を行っている。著書に「ナレッジワーカー・マネジメント 業績も人もついてくる数字で語るマネジメント術」(プレジデント社)がある。

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